2010年3月「全国小中学生遺児のつどい」開催

 あしなが育英会「あしながレインボーハウス」は、3月20日から22日まで、「全国小中学生遺児のつどい」を開催しました。北は北海道釧路から、西は鹿児島西乃表まで37人(小学生21人、中学生16人、うち初参加2人)と保護者12人が参加しました。ファシリテーターは 30人(初参加8人)参加しました。

 開会式の後、グループごとにゲームをし、課題解決にいどむアドベンチャーツアーを通じ仲間作りをしました。2日目は、親との死別体験を語り合うケアプログラム。午後は自由遊びと、中学生はダッチオーブンで食事作りに挑戦。夜は、キャンドルファイヤーをして静かにすごしました。

 「ケアプログラムをするといつも涙がでる。最初はいやだったけれど、それは悪い涙じゃないと思った。他の人の話を聞くと、私よりもつらい亡くしかたをしている人もいると思った。レインボーハウスに来る度にすっきりして帰れる気がする」(小5女子)。「学年も上がり、つどいに参加する機会が増え、私も自分のことを少しずつですが話せるようになりました。みんなの話を聞いて生活費や進路で悩んでいるのは1人じゃないと分かった。悩みごとを相談すれば、ファシリテーターの人も真剣に考えてくれた」(中3女子)。「お父さんが亡くなってからもう4年が経ちました。亡くなったのはついこの間と思っていたけれど、今も信じられません。お父さんのいない生活にもなれてきたと思うと少しさみしいような気もするけど、その方がいいのかもしれません。いろいろと悲しいこともあったけれど結果的に強くなれたので、それはそれでよかったと思います」(中3男子)。

 参加した中学3年生11人は、それぞれのつどいの思い出とともに巣立っていきました。新しい高校生活を送りながら、今度は夏休み「高校奨学生のつどい」に参加を待っています。